CATEGORY

第4章 私が医療者をやめた理由

第4章 私が医療者をやめた理由

前章に登場した歯科医師の宮原さん、小嶋さんは保険医療をやめ、新たな歯科分野を創造しようと活動を行なっています。第1章に登場した歯科医師の植木さんも、保険医療を辞める予定です。 さらに、私と関わった医療者の中には、保険医療だけでなく医療者をやめたという人もいます。 そんな人の声も紹介します。 第4章目次 自分が思っていたのとは違う医療の現場 医療者になることで、人間的な感情をなくし、自分を見失ってい […]

1話 自分が思っていたのとは違う医療の現場

人を助けたいとの想いから4年制大学に入学したが 「人を助けたい、病気・症状で困っている人を良くしてあげたい」と夢を抱いて鍼灸師になった若者がいます。 札本卓(東京都/大阪府出身)さんは、父親が柔整師だったことから、子どもの頃から人をケアすることに関心がありました。親の仕事を継ぐという気持は特にありませんでしたが、西洋医学では良くならない病気・症状で悩む人が数多くいることを子ども心に感じていたことが […]

2話 医療者になることで、人間的な感情をなくし、自分を見失っていった

医療現場の理想と現実 「人を人とも思わない医療現場」に嫌気がさして、30年間勤めた看護師の職を捨てた女性がいます。彼女は青森県出身の中村由美子さんです。 看護師を辞めて今一番やりたいことは「自分の中の医療者根性を取り除くこと」だと言います。 中村さんが看護師の道を選んだ理由は、女が経済的に自立できる職業であるということだけでなく、自分が小さい頃病弱でよく病院のお世話になり、その時に看護師さんの存在 […]

3話 私はなぜ歯医者をやめたのか

第1章に登場した青森県で歯科医院を営んでいた橋本さんは、2017年歯科医院を閉院しました。幸い大きな借金もなく、医院をスタッフごとそのまま受け継いでくれる歯科医師も見つかり、とんとん拍子に事が進み、「晴れて自由の身になりました」と笑顔です。 橋本さんはなぜ歯科医院を閉院したのか? 歯学部で学ぶこと 橋本さんは父親が産婦人科医だったため、自分も将来は医療の道に進むのだろうと、子どもの頃から漠然と思い […]