自身の異常をコントロール出来る野生動物だが
野生の動物であれば、どんな生き方をしても怪我をするし体調を崩すこともあるでしょう。
そんな時、彼らは本能か習性か、どうやればいいかを心得ているのでしょう。
それでなければ、その種はとっくの昔に途絶えているはずです。
にも関わらず、これまで地球上でどれだけ多くの種が絶滅したことでしょう。
間違いなくそれには理由も原因もあるはずです。
恐竜しかり、海に生息する様々な生物なども例外ではありません。
我々人間と同じ哺乳類の中にもたくさんの絶滅種がいます。
それどころか同じ人種であるクロマニヨン人やネアンデルタール人でさえ、この地球上から消えました。
異種、同種問わず虐殺、奴隷化する人間
近年においては、人間が様々な種を絶滅させています。
捕獲、虐殺、殲滅を繰り返し、かなりの種を地球から消し去ったといわれています。
我々ホモサピエンスの登場により、それまで有り得なかった事態が地球上で起こっているのです。
虐殺、殲滅そんなことをした動物や人類がそれまで存在したでしょうか。
多分、そんなことは500年以上前にはなかったことなのです。
わずか500年ほどの間に、人類は地球上においてそれまで存在したあらゆる生き物の中で最強の殺人者になったといえます。
何が狂ったのか、どこが狂ったのか、何もかもが敵なのか、味方は何で、何が敵なのか……。
さらに人間は、人間を虐殺するだけでなく家畜にも奴隷にもしてしまいます。
ただ殺すのではなく、家畜や奴隷として飼い馴らしたり、売り買いもしてきたのです。
我々ホモサピエンスの負の部分が強調されると、そんなことが起こるのでしょう。
人類の歴史はそんなことの繰り返しなのです。
どうしても権力者が現れるのです。
それは、どんな動物の世界もそうなのかも知れません。
しかし、人類のようにそんな権力者を束ねる支配者が現れる、というようなことはないでしょう。
地球全体を支配しようという権力者が近代において登場してきました。
人間は生まれた以上、生きていかなければなりません。
その為には、食べなければならないのです。
食べられなければ、それは死を意味します。
赤ちゃんの時から飢えをしのぐための方法を、それぞれの個体が見つけ出さなければならないのです。
そして成長するに従ってその方法は向上し、さらに技として身に付けなければならないのです。
なぜなら野生の動物と違い、管理された社会という中に生まれ、生きていかなければならないという宿命をもたされているからです。
そんな社会においては、「自分勝手に生きる」ということは許されないのです。社会全体としてのルールの中で、生かされているのです。
どんな無茶をやろうが、そんなルールからはみ出すことは許されないのです。
もし、はみ出したのなら、権力者の手の者が押し寄せて来ます。
逃げても追いかけて来ます。
世界中逃げ回ってもやはり追いかけてきます。
権力者の作ったルールからはみ出すことは許されないのです。
それを徹底的に行き渡らせるために何百、何千年かけてきたのです。
支配者から飼い殺しにされてしまった人間
そしてついに2019年現在、世界中のあらゆる国あらゆる地域において、それは行き渡っているのです。
人類はわずかな支配者によって完全に支配されたのです。
人類にとって一番重要だったエネルギーが独占され、それに伴って軍事力で制圧され、経済力で生活を支配されたのです。
それらは教育や医療という手段を使って、人類の欲望の奥深い所まで入り込んでいるのです。
それは、彼ら支配者達による巧みな方法で、弱者の息の根を止めたのです。
それからは、人類はそんなわずかな支配者達の奴隷となってしまっているのです。
あとは、教育という飼い馴らし方の中で、競争するというゲームを繰り返すだけになってしまった。
そんな中で、ついて行けない者は脱落する。
そんな人間の人生は見るべくもありません。
そう教えられ、わずかなお金と成功をかざされ、ただ一目散に駆け出すドックレースの犬達のようにすっかり飼い馴らされてしまっているのが現代人なのです。
そんな中では、人々は「自分らしく」や「自分としては」はもってはいけないのであり、上からの教え以外に目を向けてはならないのです。
その結果人々はすっかり「人任せな人間になり下がってしまった」のです。
そんな人間は、野性がもっている「自分の異常に対してどうしたらいいのか」という本能や習性さえも失ってしまったのです。
かくして人類は、自分の異常や異和感でさえ人任せになってしまった。
その手伝いをしているのが、支配者が作り世界中をネットワークしている医療－病院というシステムであり、教育－小中高大学というシステムです。
彼等はそれさえも自覚していないのです。
知ってはいけない、見ても見たと思っても人に言っても駄目。
それはルールだからです。
人類は自分の病気や健康を自分で良くしてはいけないのです。
それがルールだから。
そんなことも教えられずただドックレースを必死で行なっている。
それに巻き込まれる多くの観衆、つまり人類。
そんなドックレースを応援し、喝采し、喜ぶ。
そしてこれを繰り返し繰り返し……。
見失っている「自分の尊厳」を
「人としての存在する意味・理由・必要」を
「まだこの先続く自分の未来」を……。