1話 結果を出せない鍼灸の治療に行き詰まり、結果が出せる技術を探し求めていた

自分の技術の限界

千葉県の島田幸治さん(鍼灸師・柔整師)がセミナーを受講したのは2014年のことでした。

「私は2代目で、鍼灸師の父と一緒に治療院をやっています。
柔整師と鍼灸師の資格をもっていますが、柔整の保険治療は決められたことをやるだけなので効果が出なくてもそれほど問題はありません。
患者さんも効果を求めてはいませんから。
しかし、鍼灸は自費診療ですから、効果がなかったらどうしようと常に不安を抱えながらやっていました。
効果がない時はこんな説明をする、という話術があるのですが、それは誤魔化しでしかないのは分かっていました。

そんな鍼灸に見切りをつけたのは、友人の治療がきっかけでした。
友人がギックリ腰になった時、私の鍼灸の施術でものすごく良くなったんです。
それから1年後に同じ症状で来たときもやはり良くなりました。
ところが3回目はまったく良くなりませんでした。
経験を積んで技術レベルは上がっているはずなのに……。
3日続けて施術しましたが全くだめでした。
友人には誤魔化しがききませんので、自分の技術ではまったく役に立てなかったということを認めざるを得ません。
それがショックで自信を失いました。
それ以前から鍼灸の限界は感じていました。
それは30年も研究を重ね技術を磨いてきた父親の施術でさえ良くならない患者さんがけっこういるのです。
そういうこともあって、友人を治せなかったことをきっかけに、私は鍼灸の治療をやめました。

ぶっつけ本番で良くしてしまう

その後、気功を始めいろいろな治療法を学びました。
どの治療法も一時的には効果が出るけれどそのうちまた壁にぶつかり、他の治療法を探して学びに行く、ということを2~3年毎に繰り返していました。
何か良い治療法はないかと毎日、インターネットで情報を探していました。
そんな時に伊東先生の読脳のYouTube動画を見つけたのです。
それまで、いろいろなセミナーや勉強会に参加しましたが、言葉で説明するだけで臨床を見せてくれる先生はいませんでした。
実技指導も操作や動作を教えるだけで、実際に患者さんの臨床をやることはありません。
たぶん出来ないのだと思います。
もし実際にやって治らなかったら……という心配があるのでしょう。
ですから、衆人環視のもと、ぶっつけ本番で臨床を行なっているのは伊東先生が初めてでした。

また、私がそれまで参加したセミナーの内容は、せいぜい五十肩や坐骨神経痛などの症状に対するアプローチ法でした。
そんな軽微な症状に対してさえ、効果が出たり出なかったりするのに、伊東先生の臨床は現代医学・現代医療で良くならない難治な病気・症状の人を対象に、その場で効果を出していくというものでした。
これまで勉強してきたものとは全く違う、と感じました」

島田さんは保険診療で行なう柔整の治療に関しては、それほど疑問を感じてはいなかったそうですが、保険診療を行なっている歯科医師や医師の中には、保険診療に対する疑問や行き詰まりを感じ、受講したという人がたくさんいます。